心の病が広く認知されるようになり、かつては敷居の高かった精神科・心療内科の受診者数は増え続けています。病気の人が増えるのは決して良いことではありませんが、不幸にも病気になってしまった人が医療機関にかかりやすくなったのだとすれば、誤解や偏見のために治療を受けづらかった時代に比べ、望ましい状況であると言えるでしょう。またインターネットの普及により、多くの人が心の病やその治療薬などについての情報を得やすくなったのも、好ましい事ではあります。
しかしその一方で、ネット情報を鵜呑みにすることにより、疾患についての誤解、あるいは精神科治療への不適切な期待や向精神薬に対する過度な恐れを持つ人が一部に見られ、情報過多の時代の負の側面が露わになってきていることもまた事実です。
このような時代だからこそ、実際の診察場面で患者に病態を正しく理解してもらい、納得のいく治療を受けてもらえるよう配慮することが、精神科医療に求められているのではないでしょうか。
私はこれまで様々な医療機関で精神科医療に携わって参りましたが、このたび縁あって「くろさき心のクリニック」を開院させていただくこととなりました。この黒埼の地で、一人でも多くの人がご自分の不調の本質を理解し、納得して治療を受け入れ、安心してそれを継続できるような診療環境を提供すべく、力を尽くしていく所存です。心身の不調、衰え、仕事や人間関係の悩み、ご自分の特性についての疑問、その他お困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
くろさき心のクリニック 院長
信田 慶太
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